カンゴルーV5について
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カンゴルーV5は、令和6年度(2024年度)診療報酬改定に対応した、看護必要度管理を支援するパソコンソフトです。
日々の看護必要度の評価情報を入力・管理できるだけでなく、コード一覧に基づく評価項目については「入院EF統合ファイル」(以下「EFファイル」という)の取込による自動評価に対応、C項目等については手術日等の発生日を登録することによる規定日数の自動評価に対応し、評価漏れの防止に貢献します。
EFファイルの取込では、「注射薬剤3種類以上の管理」の、成分名に基づく自動評価(初めて該当した日からの日数管理を含む)にも対応しています。
また、「Hファイル」を作成することができ、看護必要度に関する届出・報告のための集計等が可能ですので、医事部門の負担を軽減することが可能です。
複数のパソコンで情報を共有するネットワーク型と、個別のパソコンで複数の病棟の情報を管理するスタンドアロン型の運用形態に対応しています。スタンドアロン型であれば、パソコン1台だけで運用できます。
導入や運用に、データベース等の特別な知識も必要ありません。貴院の看護職員や事務職員だけで、導入・運用が可能です。
システムの概要
看護必要度の評価情報の入力・EFファイルの取込
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病棟、評価日ごとに、登録した病棟患者の一覧が表示されます。
一覧では、入棟・退棟や未入力を含む入力状況が確認できるので、 入力漏れのチェックが容易に行えます。
一覧の行をダブルクリックすれば、当該日・当該患者の評価情報入力画面が表示されます。
評価項目ごとにボタンをクリックするだけで、評価情報の入力が行えます。
※ICUおよび共通の評価票の令和6年度改定は、後日対応いたします。
コード一覧に基づく評価項目を、レセプト電算処理システム用コード表を 検索して入力することも可能です。
手術日や救急搬送日を登録することで、一般病棟用評価票のC項目(手術等の項目)や A項目「救急搬送後の入院」「緊急に入院を必要とする状態」について、評価対象期間中、 自動的に「あり」の評価を反映できます。
コード一覧に基づく評価項目については、EFファイルの取込による自動評価も可能です。
EFファイルの取込では、「注射薬剤3種類以上の管理」の評価の参考となる、注射薬剤の一覧も表示、Excel出力できます。評価できなかった薬剤も含めた一覧なので、「なぜ評価できなかったか」といった確認が可能です。
ユーザー権限管理
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ログインユーザーごとに病棟別権限、機能別権限を設定することができます。
- A病棟の看護職員はA病棟のデータだけを登録・参照でき、
- B病棟の看護職員はB病棟のデータだけを登録・参照でき、
- 医事課職員は全病棟分の帳票やデータの出力はできるが、評価の登録はできない といった運用が可能です。
例えば、
集計・出力
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1)評価票
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各患者の評価日1日分の評価を届出上の評価票に近い様式でまとめて出力でき、
院内監査等で詳細な確認が必要な場合等に有益です。
2)年間集計表
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入院患者の延べ数・基準を満たす患者の延べ数などの、指定した月別(最大12ヶ月)の
集計値と、指定月の合算値が出力されます。届出や病床機能報告にご利用いただけます。
出力項目内容(一部) ※一般病棟の帳票の場合 ・入院患者の延べ数 ・基準を満たす患者の延べ数 ・A得点が1点以上の患者数 ・A得点が2点以上の患者数 ・A得点が2点以上かつB得点が3点以上の患者数 ・A得点が3点以上の患者数 ・C得点が1点以上の患者数 |
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患者ごとの入退棟状況を一覧で把握することができ、転棟状況などを容易に把握できます。
データ取出と取込
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外部システムとデータ連携するために、CSV形式で、
患者情報や病棟情報等のデータの取出や取込を行う機能を提供しています。
取込と取出のフォーマットにつきましては、 外部インターフェース仕様書を公開していますので、ご利用ください。
なお、患者の名前や生年月日といったマスタ情報と、 入棟日・退棟日・入院日・退院日等の病棟患者情報を別管理していることにより、 レセコン等からあらかじめ患者マスタ情報を取り込んでおき、 病棟で評価を入力する際は、患者IDでマスタ情報を呼び出し、 病棟患者情報のみ入力するといった運用を可能にしています。
Hファイル作成
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カンゴルーV5に付属のツールにより、Hファイルを出力できます。
システムの構成
カンゴルーV5の構成例
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複数のパソコンで情報共有(ネットワーク型)
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病棟ごとのパソコン、病棟パソコンと医事課パソコンといった、
複数のパソコンで看護必要度の評価や集計を行い、
情報を共有したい場合の構成です。
サーバーにカンゴルーやデータベースシステムをインストールする必要はありませんので、 システムの専門知識が無くても、大丈夫です。データが共有できる環境があればいいので、 NAS等での共有で実現できます。
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※各パソコンにCDでのインストールが必要ですが、ハードウェアキー等は不要です。
個別のパソコンで管理(スタンドアロン型)
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1台のパソコンで全病棟について評価情報の入力・管理を行う場合および、
病棟ごとのパソコンでその病棟について評価情報の入力・管理を行い、
他病棟と評価情報を共有しない場合の構成です。
1台のパソコンで運用する場合、複数病棟の情報を管理しても、必要なライセンスは ひとつです。
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病棟ごとに個別のパソコンで管理した場合でも、「データ取出」機能を使用することで、
評価情報を1台のパソコンに集約し、Hファイル作成等を行うことが可能です。
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※評価情報の入力用パソコンと全病棟の管理用パソコン分のライセンスが必要です。
動作環境
対応OS |
Windows 10 (32ビット/64ビット) 日本語版 Windows 11 (64ビット) 日本語版 ※ Windows XPでは、動作しません。 ※ .NET Framework 3.5 SP1のインストールが必要です。 |
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ディスプレイ |
1024 X 768 以上の解像度 フルカラー表示可能 |
CPU | Intel Core i3 以上 |
メモリ | 2GB以上 |
HDD/SSD | 1GB以上の空きスペース ※スタンドアロン型で運用する場合は、 注2のデータ容量を加味してください。 ※動作速度の向上が期待できるため、SSDをお勧めします。 |
追加ソフトウェア | Microsoft Excel 2016 / 2019 ※ストアアプリ版非対応 Adobe Acrobat DC 相当 ※帳票の出力で使用します。 |
- 注1:ネットワーク型で運用する場合、LAN環境および共有フォルダ(NASまたはファイルサーバ)が利用できることが前提です。
- 注2:NASまたはファイルサーバの動作環境は特にありませんが、データ容量の目安は、1病棟50床、稼働率100%、平均在院日数2週間の想定で、年間80MB程度となります。
病棟数および年数に基づいて十分な容量を確保してください。